投資用区分マンションの管理組合対策と住戸バリューアップ
投資用としてマンションの2フロア分を購入しましたが、ほかの階の区分所有者さんとの調整が意外と簡単ではないことを管理組合の総会に出て気づきました。元々のマンションを建てる際の地権者の方もいて、また全体としては投資用で1戸単位で所有している人も多く、意見の集約も今後むずかしくなっていくだろうと思われます。一方で、共用部や外壁の痛みも目立ってきているため、大規模修繕が近々必要になりそうなのですが、それに対して修繕積立金が十分にあるのかよく分かっていません。プロの視点で、客観的に建物の状況などを見ていただきたいです。それと、それを管理組合にどのように働きかけしていったらよいのか、アドバイスもいただきたいです。また、住戸部分も、管理会社から低い賃料を言われており、どうやら周辺にも部屋が余っていてワンルームの供給過剰状態にあるためやむを得ないということですが、何か対策が必要と感じています。 【物件概要】 場所:神奈川県横浜市 土地:486.43㎡ 建物:2,054.35㎡ 構造:鉄骨鉄筋コンクリート造11階建、築21年 用途:事務所、共同住宅(区分所有) 現況:管理会社に委託 【コンサルティング内容】 現状の長期修繕計画と積立金の額とを比較すると、そのままであれば積立金が足りなくなってしまう可能性があるので、修繕項目の中から優先順位によって計画を整理して、見直していく必要があります。当然、積立金の値上げは避けたいところなので、管理委託費や設備点検費用をもう一度見直して、費用削減をして修繕費を捻出していくこともやるべきでしょう。管理会社がどれだけ協力的に動いてくれるかというところにも配慮しつつ、基本的には組合員側が検討を主導していかなければなりません。そのためにも、組合員同士での意思統一、同じ目的意識を持てるかどうか、よく話し合う必要があります。話し合いのネタとして、具体的な改善提案は欠かせないと思います。住戸部分は、マンション内での競合が起きているので、賃料が下がりやすい状況にありますので、何らか差別化する方法を考えていくのがいいでしょう。 <実施内容> ・建物調査、書類調査(過去の決算書、議事録等含む) ・修繕計画作成、議案書作成 ・建物管理見積り比較検討 ・住戸内改修計画、デザインマネジメント ・賃貸管理会社との調整